アメリカの調査機関が、2000年の1年間に全世界で死んだ人のタバコとの因果関係を調べたところ、483万人の死因がタバコによるものという結果が出たそうですね。それまでも全世界で500万人前後がタバコによって死んでいるという推測がなされていたから、わりと近い数字が出たと思います。西太平洋地域からアジアにかけての地域で、その数字が多いということですから、やはり深刻に受けとめなければならないでしょう。
タバコの被害が問題なのは、その影響が喫煙者本人だけで済まないというところにあると思うんです。間接喫煙の被害は非常に大きいもので、実際、副流煙に含まれる有毒成分は、本人が摂取するものよりもひどいという調査結果もあります。つまり、自分が死ぬのは自業自得だとしても、他人を巻き添えにするのはやめてくれということです。タバコが好きで自分の意志で吸って、ガンで苦しんで死ぬのはどうでもかまいません。どうぞご自由に。でも、自分では嫌なのに無理矢理汚れた空気を吸わされ、体調を崩すことになり、ガンの危険性が高まるのはとても心外です。個人的には「嫌煙権」を強く主張したいです。政府の無策で、税金を取れるがためにタバコの販売を野放しにし、健康問題を二の次にしてきたツケが今になってまわってきたという気がしています。公共性の高い場所での禁煙、分煙が、まだまだ日本では徹底していません。ふつうに考えたとき、食事をするような場所では、もっと排煙に配慮すべきでしょう。ドアを開けた途端にむせかえるような煙が押し寄せてくるところで、楽しい食事ができるはずもありません。食後の一服を楽しみたいという人もいるでしょう。分煙が徹底している場所ならどうぞご自由に寿命を縮めてください。でも、クソ莫迦莫迦しい煙と有害成分で気持ち悪くならずに食事を楽しみたいという人もいるのです。「法律で一律に規制しろ」などと主張はしません(後述の”ザル法”は根拠にあるんですけどね(苦笑))。店側の自主的な対応で、完全分煙を徹底して欲しいものです。統計的にも現在の日本人の半数以上は非喫煙者なのですから、もっと配慮すべきだと思います。先日も新宿に出かけたとき、歩きタバコが目立ちました。酸素マスクでもつけないと、あんなところでは歩きたくありません。そういう意味でも、日本社会はタバコに寛容なんだなとつくづく実感させられます。どうも日本社会の分煙対策は形だけのものにすぎません。先ほどの食事をする場所での分煙にしても、ただ単に喫煙者の席と非喫煙者の席を分けるだけで問題は解決したと考える経営者がいる限り、抜本的な対策は望めそうもありません。たとえば、そうやって分けたとき、展望レストランなどで眺めのいいところは喫煙者優先という場所、多くありませんか?(怒) 排煙の仕組み上そうせざるを得ないのなら仕方ありませんが、どうもそうではないでしょう。また、席を分けても、喫煙席からの煙が流れてくるところも多いです。たとえばドリンクバーなどの置いてあるファミレスなどは、喫煙席の中に設置してあることが多く、非喫煙者にとっては苦痛だと感じます。エアカーテンを導入するとか対策はいくらでもできるはずなのに積極的にそうしないのは社会風潮がそれを容認しているからなのでしょう。もっと厳しく対応を望むような社会になって欲しいと切に願ってます。
時々こんなことも考えます。もっと成分に毒性の強いタバコを積極的に販売し、喫煙習慣のある人間がとっとと消えて行けば……。あるいは、完全分煙を徹底すれば、思う存分喫煙できる喫煙者が増え、ますます病気になる喫煙者が増えて、やがては消えてくれるだろうと。そうすればタバコを吸う人間がいなくなりますから、非喫煙者にとっては万々歳のことになります。そんなことを思うのは、きっと新宿で喉をやられたからなんでしょうね(苦笑)。ホント、歩きタバコする莫迦どもはとっととくたばってください!(怒)
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